Paidy 決済のプラグインの変更内容

去年リリースした Paidy 1.0 から 1.1 へ大幅に仕様を変更しました。その内容をご説明します。

変更した理由

バージョン 1.0 の仕組みは決済ページ(初期設定では/checkout/のページ。WooCommerceでは「購入手続きページ」と表記されるページ)で決済されるようになっていました。

特にカスタマイズしていなければ問題なかったのですが、「購入手続きページ」の必須項目などのバリデーション(入力内容規制)をカスタマイズしているとバリデーションが想定通りに動くようにするには JavaScript でカスタマイズしないといけない状態で、比較的簡単に出来るようにフックなどを入れ込むことを検討したのですが、技術的にある一定以上の知識が無いと出来ないものであり、他のプラグインと競合する可能性が出てきました。

決済するページの変更

そのため、決済の処理に関して、「支払い」のエンドポイントを利用する形に変更しました。このエンドポイントのアクセス時に JavaScript を自動で立ち上げて決済画面を表示する形式です。

簡単に説明すると以下です。

https://test.com/checkout/ → https://test.com/pay-order/
決済を実行するページを上記のように変更して、「購入手続きページ」の入力のバリデーションに影響が出ないようにしました。詳しくはコードを読んで頂ければと思います。

これによって、ページ遷移が一つ増えてしまいます。カゴ落ちする確率が少し増える可能性があったので、最初の開発時には採用していなかったのですが、多くのWooCommerceのサイトで比較的簡単に利用していただくためには、この変更が現状では最適解だと判断して変更しております。ご理解頂けると幸いです。

注文番号の管理

合わせて、ペイジェント決済で Paidy 決済をする場合、「購入手続きページ」で処理すると WooCommerce の注文番号を決済処理時しか獲得できなかったので、購入番号を統一することが出来ませんでした。ですが、上記のように「支払い」のエンドポイントを利用することで、注文番号を発行した後に決済処理が出来ますので、注文番号をペイジェントと WooCommerce の両方で統一することが出来るようになりました。

今後の予定

さて、2020年に入り、メルカリで Paidy を利用した詐欺事件が発生しました。これは、 Paidy のメリットを悪用した手法です。ただ、利用者の信用情報を利用して、セキュリティーを向上させて利用する形があります。

現在、Amazon が採用している方法です。実はPaidyは基本設定として、過去のそのオンラインショッピングサイトで利用履歴を読み取って信用情報を確認する仕組みがあります。その機能を利用して、初めての購入者を除外する事が出来ます。もしくは、過去の購入総額がある金額以上になった人が利用可能にすれば良いのです。

  • 初回購入者利用不可機能
  • 最小累計売上利用許可機能

このカスタマイズを WooCommerce の決済プラグインに今後実装予定です。
この機能によって、ある程度の詐欺行為に対してセキュリティー担保が出来るようになると思います。

革新的な新しいサービスが出ると、いつも悪いことを考える人が出てきます。ただ、それをアイデアや工夫で改善していくのがイノベーションでもありますので、Paidy 決済はオンラインショッピングサイトのユーザーにとっても、店舗管理者にとっても便利な決済手段だと思われますので、弊社も Paidy を利用できるように創意工夫を進めていきます。
利用者の皆様のご理解とご協力のほど、よろしくお願いいたします。

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